会社の健康診断 水は?食事は? 食事をしてはいけない一般的な理由
2015/10/28
健康診断、春や秋にありますよね。年齢を重ねるに連れて健康診断の項目が増える人も多いと思います。
一般的な健康診断ではなぜ朝食を食べてはいけないのか
定期健診の必須項目の中で食事をする事で、一時的に血中濃度が上がる検査項目があります。それは血糖や中性脂肪です。(厳密にはほかにもあります)
空腹時の値に戻るまで、健常時でも血糖値は最低2時間はかかります。中性脂肪は10時間以上かかります。
会社の健康診断で朝食を抜いてきてくださいと言われた場合、胃カメラやバリウム検査など、特殊な検査がない時は、これらを確認したいからです。(朝食を抜くかどうかは、検査する項目によって違います)この場合、甘いものが入っていないお水やお茶は飲んで大丈夫です。
また一般的な健康診断を受けるにあたっては、間違えて食事を摂取してしまっても大丈夫です。
その場合、健康診断時に申告する必要があります。また問診表に最終食事時間を記入する欄があると思うので、そういった方法でも、食事を摂取した時間を伝える事で、血糖の検査結果が空腹時血糖から随時血糖に変わって判断されたりと、検査結果の解釈が異なってきます。
検査結果が少しぐらい高い値がでてきても、「血糖が少し高いけどこれは食事を摂取したからなんだな」となるわけで、すぐに異常と判断されるわけではないです。
糖尿病予備軍かどうかを判断するために大切な検査項目、ヘモグロビンA1c
血糖値の検査項目の中で空腹時血糖値と並んで大切なのが、HbA1c(ヘモグロビンA1c)です。
空腹時の血糖値(BS)は、甘い飲み物や食事によってすぐに変化してしまうのですが、ヘモグロビンA1cの結果は過去1~2ヶ月の血糖値の平均が現れてくるので、摂取したものに左右されません。
・空腹時血糖とは
空腹時に血液の中にある糖の量(mg/dl)の事。
食べたものによって血糖が上がってもその後インスリンというホルモンが働いて血糖を下げてくれているかを確認しています。
・ヘモグロビンA1cとは
血液の中のヘモグロビンと結合している糖の割合(%)の事。
高血糖の状態が続いていないかをみています。(貧血の場合は値が低く現れたり、急性症状の場合は検査結果に現れないことも考えられます)
会社によっては、どちらか片側の検査のみだったとしても食事の時間や問診など総合的にみて医者が判断します。
ちなみに私の勤めていた総合病院の健康診断は昼食後、いつもどおりの状態で検査をしていました。もちろん最終飲食時間は伝えるのですが、私は血糖に関しては空腹時の血糖は、血糖測定器が病院や薬局にはあって、いつでも計測できるので、(最近では処方箋薬局などでも自由に計測できるように置いてあるところが増えてきました。)どらかというとヘモグロビンA1cが気になりました。空腹時血糖値の値が少しくらい高く現れていても、再検査になるような事はなく、医師も食事状況など総合的にみて判断していました。(正確な値を知りたい場合自主的に食事を抜いた方が良かったのかもしれませんが・・)
まとめ
- 本当に正確な値を知る為には採血前12時間は何も食べないようにする必要があります。糖分のない水分は摂取してよいです。
- ただ、食事の影響を受けないものがあるので、間違って摂取した場合でも、食事の状況を、検査を受ける際にはきちんと伝えて総合的に判断してもらいましょう。
- 検査の前には説明が記入されたものがあると思うので、事前に食事制限がある検査なのか、きちんと読み制限がある場合は正しい検査結果を出すために守りましょう。
なぜ制限があるのか、根拠を考えて検査を受けると検査結果も興味深くなります。
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